【フリーランス経営哲学講座】#28 “マーケティング”って何を勉強すればいいの?

読者

ビジネスでマーケティングってよく聞きますが、どんなことなのかよく分かりません。必要そうなので学びたいのですが、効率的に学ぶ方法はありますか?

栗林

デザインにマーケティングの視点を取り入れましょう!みたいなことを言う人が増えてきたが、結局企業のマーケティング手法を学んだところであまり役に立つ実感が湧きません。個人がどのようにマーケティングを学んでいけば良いのか、改めて考えていきます。

マーケティングの視点を取り入れる=マーケティングが分かっていない

マーケティングというのが、そもそも何なのかわかってない人がとても多いよね。マーケティングを教えることを商売にしている人の話を聞いても、全然わかってないじゃん、ということがよくあります。

読者

分かっていないのは、私だけではなかったのですね。でも仕事にしている人も分かってないのは、驚きました!

栗林

マーケティングって、そもそも範囲が広すぎるんですよ。範囲があまりに広いので、教えてるって人も、マーケティングの一部分だけを教えてることがほとんどですね。それなのに、自分がマーケティングの一部分だけを教えてるっていう自覚がないというか。

だから、デザインにマーケティングの視点を取り入れましょうって言ってる時点で、マーケティングの全体を知りません、って言ってるのと同じことなんだよね。

マーケティングが分からないから商売になる

だってマーケティングってあまりに範囲が広いから、視点ってどこの視点のことを言ってんのかと思うし、そもそも視点を取り入れるって言ってる意味がなんのこっちゃ?って感じです。

栗林

たぶんね、こういうことを言う人は、マーケティングっていうのをせいぜい「お客の要望をつかんで広告宣伝のやり方を考えましょう、そうすれば売れますよ。」程度のことが言いたいだけだと思いますよ。その程度のこと言うのに、わざわざマーケティングって言う単語を使うから、わけがわからなくなるんだよね。

読者

マーケティングって言葉がかっこいいので、つい使ってしまいがちですね。

わけをわからなくしてるから、商売になってお金をとってるんだけどね。簡単に説明が終わっちゃったら、お金とれないもんね。

マーケティングは「登場から世界への普及まで」全てです

栗林

マーケティングをものすごく大きな例で例えると、スマートフォンが世に広まったというやつですね。スマホが登場する以前はガラケー全盛で、スマホはこの世に存在しない概念だったんだよね。

読者

ガラケーの着メロとか懐かしいですね。あ、私の年齢が分かってしまう…

で、スティーブ・ジョブズがスマホという概念と製品を作ったんだけど、最初は使えるアプリがほとんどなかったし、スマホ専用サイトもほとんどんかったし、画面小っちゃくて見にくいし、通信速度が遅くてイラッとするし、だったんだよね。

それでも多くの問題点が改善されてどんどん進歩して、あの手この手で宣伝しまくって、料金もすごく安くなって、世界的に普及したんですよ。

この世に存在しなかったスマホ登場して世界的に普及していく、その過程のすべてのことを「マーケティング」って言うんですよ。

栗林

世界中の人の暮らしと経済活動のすべてをひっくり返したのがスマホであって、その誕生から普及活動のすべてがマーケティングなんですよ。めちゃくちゃ壮大でしょ。

読者

すごいことを勉強している気がしてきました!

後から解説しても自分でマーケティングできません

でね、スマホが普及した理由をね、後から細かく解説してくれるコンサルタントとか評論家とか、いっぱいいるんですよ。

そういう解説を聞いてるとね、すごいなって思って自分も取り入れなきゃって考えるんだろうけど、その解説してる人だって、後から解説したんだからね。後からなんてね、誰だってもっともらしいこと言えるんですよ。

その後から解説してる人って、自分でマーケティングができるかって、絶対できないよ。できるんだったら、あんたが先にスマホをこの世に誕生させて普及させなさいよって。

読者

答えが分かってから、やり方を解説しているだけですね。

栗林

サッカーのワールドカップでね、優勝した国の強さを解説できる人は世界中にものすごくたくさんいると思うけど、開始前に優勝予想を的中させられる人はぐっと少ないんですよ。後からだったらね、何とでも言えるし、後から言うのは大して難しくないんですよ。

企業のマーケティングはほとんど失敗しています

企業のマーケティング手法とか、商品開発ストーリーみたいなのからいろいろ学ぼうとする人がいるんだけど、企業のマーケティングって、実はほとんど失敗してるんだよ。でもね、ほとんど失敗なんだけど、たまに当たって大ヒットになるのがあるんですよ。

そういうのを後からもっともらしく解説したのが、マーケティング手法ってやつです。

栗林

だからマーケティング手法の解説って、サッカーワールドカップ優勝国の解説と大差ないんですよ。つまりね、ワールドカップ優勝国が事前にわかる絶対の法則がないのと同じで、マーケティングに確固たる成功手法なんて絶対にないですよ。

読者

「自分のマーケティング手法が絶対の正解」みたいに言っているコンサルタント多いですよね。

マーケティング手法の正体「たまたま成功した」

その、絶対に存在しない成功法則のマーケティングを一生懸命に勉強して、自分が成功するわけないじゃん。そりゃ、いくら勉強しても手ごたえ無いのは当たり前ですよ。

企業にとってはね、ほとんど失敗するけどたまに成功するマーケティングって、すごく大事なんですよ。どんな商品もいつか寿命が尽きるから、寿命が尽きる前に次をヒットさせないと会社がつぶれて社員に給料を払えなくなっちゃうから、余力のあるうちはいくら失敗してもやり続けるんですよ。

でね、たまに成功したひとつをもっともらしく語ってるのが、マーケティング手法の正体です。

読者

たまたま成功した一つを学んでも上手くいかないのは当たり前ですね。既にライバルもいますし。

企業の宣伝になるし、わが社のすごさをアピールすれば優秀な人材が集まるし、後付けで解説すればコンサルタントはお金が稼げるしね。

フリーランスが最初に勉強するのは広告宣伝

じゃあね、みなさんのようなフリーランスがマーケティングに近いものでもっとも勉強しておかなければならないのは、広告宣伝の技術です。

広告宣伝の技術にはね、100年以上も前から鉄板の法則があるんだよね。その鉄板の広告宣伝技術に、今の時代はネット広告の手法を加えて学んでおくことが必要です。

フリーランスなんて吹けば飛ぶほど小さな存在だから、自分の中に売れるものや技術があったら、ササッとネット広告作って、買ってくれそうなお客の目に触れるところに広告を出稿してね、お客の反応を見て修正しながらやってくんですよ。

栗林

この程度のことは、思い立ったら2週間ぐらいでパッパとできないとダメですよ。こういうのは手数が大事なんですよ。1個1個じっくり時間をかけてたってどうせ最初はうまくいかないんだから、パッパとやってどんどん修正する。

読者

広告出稿しないとお客さんの反応が分からないですよね!すぐにやって、どんどん修正します!

ということは、広告宣伝でもたついてたら、スピードが全くでないんですよ。だから、

ネット広告は思い立ったらいつでもすぐにできるぞ、ってぐらいに技術を身につけておくと良いですね。

絶対に失敗しない商品の作り方「完全コピー」

じゃあ商品やサービスはどうやって考えたらいいんですか?って思うでしょうけど、それはいろんなところで何回も話してるんだけど、うまくいっている人のマネをすればいいんだよ。特許とか商標登録でもない限りは、何をどれだけマネしても問題ないから。

読者

学ぶの語源はマネぶって、いいますよね。マネをして良い所を盗みます!

完全コピーのいいところはね、絶対に失敗しないってことです。フリーランスは大企業のマーケティングと違って、いくつも失敗してる余裕がないんですよ。

栗林

だから完コピでいくんですよ。で、iPhoneとかマクドナルドって、すごすぎて完コピできないでしょ。だからね、自分に完コピできそうなものとか、「少し勉強すれば完コピできるな」ってものを探すんですよ。

本日は以上です。

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