【フリーランス経営哲学講座】#9大企業の経営はフリーランスの経営に活かせるか?

読者

マーケティングは聞いたことがありますが、経営なんて言われても馴染みがありません。経営は大企業の話だと思っていたのですが、私にも関係があるんですか?

栗林

「フリーランスでも経営を勉強しよう」というと、個人レベルでそんな大企業が考えるような経営手法を学んでも現実的に活用できない・・・と感じる人が多いです。そこでどのように大企業が実践している経営を個人が活かせる形にできるのか、何か違いはあるのかを話してみます。

お金は神様からの通信簿で、たくさん稼いだ方がいいんです

まずね、世界のほとんどは競争による自由経済ですよね。

栗林

で、自由経済において経営的な正しさの証明とは、金額の多さです。

読者

「お金をたくさん稼げばいい」ってことですか?

事業規模が大きくなって金額が多くなったということは、それだけたくさんのお客に支持された、ということです。

自由経済における稼いだ金額とは、神様からの通信簿だと思ってください。数字が大きければ大きいほど、神様から高い評価をもらっています。

神様は人に幸せになってもらいたいって思っています。

たくさん売れたってことは多くの人に好んで選ばれたことで、多くの人が幸せになったということですからね。

独学で大企業の経営を学んでも失敗します

大企業から学ぶってことは経営の正解を学ぶってことですから、学ぶことは腐るほどあります。だから、大企業が何をやってるかは穴が開くほど観察したほうがいいんです。

栗林

でね、どうして多くの人が大企業の経営手法を学んでも活かせないと思うかというと、学ぶ内容が間違っているし、学ぶ方法も間違ってるから、上手くいかないんです。

読者

経営の学ぶ内容も方法も学校で教えてくれないですもんね。

マネジメントも商品開発も学ばなくていいです

大企業から経営手法を学ぶっていうと、だいたいマネジメント、従業員を管理する方法とか、商品開発方法とか販売方法とかを学ぼうとするんですよ。でもね、まず個人にマネジメント手法なんて必要ないでしょ、あなた一人しかいないんだから。

商品開発を学んでも開発資金も環境もないでしょ。販売方法を学んでもお店ないしスタッフいないし、広告宣伝のお金だってないよね。

読者

私、マネジメントの本を買っちゃいました。

フリーランスで困らないために学ぶ「商品そのもの」

じゃあ大企業から何を学ぶんですかっていったら、商品そのものです。

お客はね、大企業の商品の何が気にいって買うんですかってところを学ぶんです。

ニトリって日本で一番の家具屋さんがあるでしょ。どうしてニトリの家具は日本で一番売れるんでしょうか?

IKEAって世界No1の家具屋さんがあるでしょ。どうしてあの会社の家具は、世界で一番売れるんでしょうか?

栗林

日本一や世界一になるほどお客に買ってもらえる商品の魅力をあなたが説明できたら、フリーランスで食っていくのに困ることはないはずだよ。

ようするに、ほとんどの人はきちんと説明できないから上手くいかないんです。

売れる理由はトイレでカンニングしてください

ちなみにIKEAなんだけど、「わが社の商品がどうしてこんなに素晴らしいのか」っていう理由がね、トイレの前の壁に大きいボードが何枚も貼ってあって、そこに全部書いてあります。答えをすべて教えてくれてるんですよ。

読者

IKEAに行ってトイレの前の壁なんて気にしてませんでした。

経営のうんちくを書いた本って山ほどあるけど、それらのどんな本よりも素晴らしいことが、わかりやすく書いてあるから。

栗林

あんなすごいの、なかなかお目にかかれないですよ。だから一度は見に行くといいですよ。

というわけで、まずは大企業の商品そのものに注目してください。商品は手に取って、買ってみて、使い倒してみてください。

大企業から学ぶのは初心者の方が有利です

読者

学ぶのは商品そのものですね。でも大企業レベルの商品なんてすごすぎて私に作れるかしら…

あとね、大企業から学ぶことでもうひとつ大切なことがあるんだけど、それは、どんな大企業だって、スタートは皆さんと同じ一人っきりの個人商売だったんですよ。セブンイレブンは2万店以上あるけど、いきなり2万店登場したんじゃなくて、最初の1店舗ってのがあったんですよ。

栗林

今どんなに大きな企業であっても、最初はたった1つからスタートしたんです。

そのたった1つが、どうやってお客に支持されて、あんなに大きくなっていったのか、その過程を学ぶんです。

サイゼリヤだって、最初はたった1つのお店だったんです。そのたった一つの最初のお店に、お客が殺到したんですよ。そこから大きくなっていったんだけど、たった一つの最初のお店にどうしてお客が殺到したの、ってそこを学べばいいんです。それぐらいだったら、本にちょこっとだけ書いてあるよ。

経営の本なんて買わなくていいですよ

みなさんが大企業から学べないって思うのは、本で学ぼうとするからなんですよ。

栗林

大企業のことを解説した経営の本って、さっきも言ったけどマネジメントとか商品開発秘話とかね、みなさんに関係のないことばかり書いてあるんですよ。

しかも、内容が間違ってたりするから始末に負えない。

読者

私が本に費やしたお金と時間を返してください!!

だからね、大企業から学ぶことって、本じゃなくって商品そのものであったり、商品が買える現場そのものなんですよ。そこから、お客に支持される理由、お客が喜んでくれる理由を学ぶんです。

本は1ページ1500円だと思ってください

本から学ぶべきことは、時代の流れや世界の潮流とかです。例えば、今は代替エネルギーとか代用肉(大豆で作ったお肉)とかに投資家がものすごくお金を投資してたり、5Gの次はどうなるとかですね。こういうのは本からしか学べないから、本を読んでおくといいんだけど、○○企業成功の秘訣、みたいな本って個人経営そのものにはあんまり役に立たないです。私は興味本位で読んでますけどね。

栗林

最後にね、本を読むときに、最初から最後まで全部いいことが書いてある本なんてないですよ。1500円ぐらいで買って読んでみて、1ページでもいいことが書いてあったら得したな、って思わないと。みんな本1冊に期待しすぎですよ。

本日は以上です。

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