今日は好きを仕事にするっていう話なんですけど、ほとんどの人がうまくいかないですね。これは、世の中そんなに甘くないとか、好きを仕事にできるのは才能に恵まれた一部の人だけって思われがちなんですけど、それは違います。
好きを仕事にできないのは、そういうことじゃないんです。ちゃんと別の理由があります。
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自己啓発本でうまくいかない理由「好きが人によってバラバラ」
好きを仕事にする方法に関しては、様々な自己啓発本が出ています。私も本当にたくさん本を読んで、片っ端から実践してみました。その結果、ひとつもうまくいかない!見事なくらい、おもしろいくらい、うまくいかないです。
自己啓発本はもう買いません 笑
たくさん本を読んでたくさん実践してうまくいかなかった結果、やっと気が付いたんです。うまくいかない理由に。やっとわかったんですよ。それはですね、
好きという概念が、人によってバラバラすぎるからです。
ようするに、自己啓発本の作者の好きと、私が思う好きが、根本的に違うんですよ。だから、自己啓発本の通りにやると、その作者が思う好きに近づいていきます。
でも私は、その作者がいう好きは、好きじゃないんです。違うんです。私の好きは、作者の好きと違うんですよ。結局、私の望む好きじゃなくて、作者の望む好きにたどり着いちゃうから、うまくいかないと感じてしまう。これはみなさんにもあてはまることで、それぐらい、一人一人の好きの概念は異なるものなんです。
仕事=人のお役に立ってお金をもらうこと
それではさっそく、「好きを仕事に」の好きを分析していくんですけど、そもそもこれは、仕事の好きの話ですから、仕事が前提なんですよ。
で、仕事って言うのは、他人を楽しませたり困った問題を解決してあげたり、人のお役に立ってお金をもらうことが仕事なわけです。
旅が好きな人は自分が旅をして楽しむのが好きなのであって、他人が旅を楽しむかどうか、他人の旅を楽しませたいかどうかは別問題なわけですよ。だから、旅好きが旅を仕事にして楽しいとは限らないわけです。
動物好きな人がペットショップに就職して、「何か違う」と感じるのと似ていますね。
重要ポイント「誰に感謝されてお金が欲しいか」
つまり仕事は好きですか?という質問を分解すると、どんなことをして人のお役に立ってお金が欲しいですか?ということです。さらにこの質問を掘り下げるとですね、人のお役に立つ部分の、まず人ってところに注目してください。
人のお役に立ってお金をもらうことをうれしく感じるには、誰に感謝をされてお金が欲しいか、その「誰」がとても大事だということです。さっきの旅好きの話に戻すと、旅の楽しみ方を知らない人たちが誰に相当して、その人たちに感謝されることがうれしいなら、好きが仕事になるわけです。
実は私、幼稚園児と遊んで楽しませるのがすごく得意です。めちゃくちゃ人気者になれます。幼稚園児だから感謝の概念はないでしょうけど、満足感でいっぱいになるでしょう。
ママさんたちは、そんな私の存在をすごく肯定してくれます。感謝してくれます。でも、私は幼稚園児と遊ぶことを仕事にはしません。私自身が、そんなにうれしく感じないからです。
幼稚園児やママさんが楽しんでも、栗林さんが楽しくなかったら続かないですね。
なぜ特定の人から感謝されると、うれしいのか
というわけでね、好きを仕事にするには、まず誰に感謝されたいと思っているのか、がとても重要になってきます。さらに、もう一段階掘り下げますよ。なぜ、特定の人から感謝されるとうれしいのでしょうか。
この部分が、人によって本当にバラバラで複雑なんですよ。例えば栗林はね、幼稚園児から感謝されても仕事にはしたくないのに、経営者やフリーランスにアドバイスをして相手が儲かって豊かになってくれて、私に感謝されるのはうれしくて仕事にしているわけです。この違いは何でしょう?ってことです。
難しいですね…
これは、複数の理由が絡み合っていることが多いです。だから複雑なんですけどね。ひとつには、お金です。幼稚園児と遊ぶことにより得られる収入と、経営者やフリーランスにアドバイスをする収入を比べると、経営者やフリーランスを相手にしたほうがはるかに多いです。
幼稚園児と1時間遊んで楽しませたら20万円、だったら仕事を変えるかもしれません。あと、経営者やフリーランスって、基本的にビジネスが好きですね。
だから、仲間意識を感じるとか、あと、自分が昔乗り越えてきた道を、自分が教えることによってこの人たちも乗り越えてくれるんだ、と思うとうれしいとか。あと、私は体力があまりないので、考えて話すだけの仕事はありがたいとかね。
自分の能力を見出さないと好きは見つかりません
あと、人間って自分が持っている能力の根幹の部分というか、本質の部分というか、その部分の能力を使って人から感謝されると、自分が世界から肯定されたような気になるというか、ありのままの自分をみんなにわかってもらえたような、そんな気持ちになるんですよ。だからうれしいんですよね。
ということはね、自分の能力の根幹の部分というか、本質の部分を見出さないと、好きがみつからないんですよ。さらにね、根幹や本質って、そのままでは仕事にならないことが多いんですよ。
仕事にするには、人の役に立って、かつお金に変えるということが必要ですから、そこには工夫とか努力とか、いろいろなものが必要なんです。
自分の能力を見出して、人の役に立ってお金に変える…難しそうですね。
たとえば自分の能力の本質や根幹がデザインセンスであったとしても、そのままじゃ仕事にならないわけですよ。だからそれを、Webデザイン技術という仕事に変えるわけです。そうやって仕事になるように作り変えるのって、まさに技術の習得なんです。だから、その技術の習得を嫌だって思ったら、好きが仕事にならないわけです。
自分の能力よりも、もらえるお金を優先する仕事
あとね、もらえるお金の話も大事なんですよ。いくら技術があっても、雇われのWebデザイナーじゃ労働時間が長くてお金が少ないかもしれないんです。その辺の詳しいことはあまり知りませんけどね。
この場合、どうしてWebデザイナーの給料が少ないかというと、Webデザイン技術を売りこんでお金に変えることを社長がかわりにやってくれているんだけど、その社長があんまり上手じゃないってことになるわけです。
それなら、フリーランスとして自分で仕事を取ってくる技術も必要になってきます。でも、仕事を取ってくる技術を勉強したり実践したりするのは、あまり好きじゃないかもしれない。
こうなると、自分の能力の根幹や本質を仕事に変えてお金を手に入れるのは、難しいですよね。で、難しいと感じると、やっぱり自分はデザインは好きじゃないのかも、って迷い始めるわけです。そうやって迷子になっていると、自分の根幹や本質とはかなり外れるけど、とりあえずできるし感謝されるしお金ももらえるから、ってことで仕事をやります。
私が幼稚園児と遊ぶことを仕事にするようにね。でもやってみて、何か違うと思って迷い始める。こんなことをグルグルと繰り返してるうちに、自分の根幹や本質が何なのか完全に見失ってしまって、いよいよ好きを仕事にできなくなるんですよ。
私も考えただけで、頭がグチャグチャになってきました。
お金に変える技術をたくさん持ちましょう
こういう話をすると、自分の根幹や本質をみつけるにはどうしたらいいかという相談になるんだけど、そもそも迷子過ぎてみつからなくなってるし、みつかったところで、感謝してくれる相手とか、仕事やお金に変える技術がなかったら、どうせ仕事にならないでしょ。
お金をどれくらいもらえば満足するのか、どれくらいの生活水準で満足するのかも、人によってバラバラですからね。ということは、先に知るべきは、世の中のどこに需要があるのか、世の中が何を必要としているのかですよ。それから、自分の持っている技術をお金に変える方法ですよ。
お金に変える技術をたくさん持っていれば、好きな仕事に近づける確率はどんどん上がります。好きの感情には劣等感とか、人から評価されたいとか、こじれた感情もあってこれもすごくややこしいんですけど、その話はまた違うどこかで話します。今日は以上です。
YouTubeとかが出てきて、「好きを仕事にする」と言う人が増えてきました。特別な人しか好きを仕事にできないイメージがあるのですが、私でも好きを仕事にできますか?