【フリーランス経営哲学講座】#52整理整頓とお金持ちの関係

読者

お金持ちは我慢せずに買えるので、部屋にモノがいっぱいあると思っていました。ですが最近「お金持ちの方が部屋にあるモノが少ない」と聞いたのですが、本当ですか?

栗林

今日は整理整頓とお金持ちの関係について話をするんですけど、まず、映画やドラマで貧乏人の部屋のセットの作り方、というのがあるんです。それはですね、100円ショップとかでモノを大量に買って、あふれさせておくんです。

とにかく安いものをたくさん買って、ごちゃごちゃにおいておくんですよ。これで、貧乏な人っぽい部屋の出来上がりです。反対に、お金持ち風の部屋を作るときは、とにかくモノを減らします。

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モノであふれた環境にいませんか?

無理に高級そうな家具とかおかなくてもいいんですよ。単純にモノを減らすんです。あと、模様とか色とか柄とかが、ごちゃごちゃしてなくて、シンプルな感じで統一しておきます。黒とか白とかの、モノトーンな感じでいいんですよ。

読者

たしかにシンプルな方が洗練されているイメージがありますね!

栗林

 お金持ちはモノをたくさん持ってて、貧乏人のほうがモノが少ないと思いがちなんですけど、実際は逆なんです。お金持ちって、あまりたくさんモノを持っていないですよ。

むしろ、貧乏人のほうがたくさんのモノを持っていたります。別に、貧乏な人も、使わないものを大量に持っているわけではないんですよ。100円ショップで買ったモノも、必要とか便利とかいう理由で買ったのであって、意味のない無駄遣いではないんです。ギャンブルで散在したからお金がないんわけじゃなくて、便利なモノをきちんと買っているのに、お金がないんですよ。これは、なんとも不思議な現象ですよね。

読者

必要なモノ、便利なモノを買っているのに、なんでお金がないんですか?

現代人の集中力が下がった理由

これはどういうことかというと、お金の使い方の問題ではなくて、モノであふれた環境にいることは自分にとって良くない、という考えを持っていないことが問題なんです。お金持ちは、モノであふれた環境を、なぜか本能的に嫌がるので、自分の周囲をモノであふれさせることはしないんです。だから、お金持ちの家って、どこかスッキリしているんですよ。

栗林

それで、モノにあふれた環境は良くないということなんですけど、モノというのは、自分の意識をそこに持っていかれるんです。別のたとえでいうと、人混みとか人がいっぱいいる環境で、何か集中して考えるのは難しいですよね。それと同じで、モノがあふれた環境で何か集中して考える、というのはすごく難しいんです。

読者

僕も机の上に漫画やゲームがあったら、意識を持っていかれます。

部屋を見れば、その人の頭の中が分かります

ホラ、試験勉強の前に、部屋を整理したくなるってありますよね。あれは、これから難しくて複雑な思考をするから、その前にモノを片付けて雑念が入らないようにしたい、という本能からくる行動なんですよ。人間とモノでは、意識を持っていかれるパワーは全然違って、他人というのはそこにいるだけで意識を持っていかれるんですけど、モノも数であふれると、やっぱりある程度は意識を持っていかれますね。

 で、意識を持っていかれるのは何が良くないかと言うと、思考の整理の邪魔になるんですよ。

栗林

考えることがきちんと整理できていない人は、今月の売上がいくらとか、預金残高がいくらとか、これは本当に必要かどうかとか、そういうことを意識するのが難しくなるんですよ。そういうことをいつも意識できない人は、その場その場の小さな判断で、小さなミスを連発するんです。

そういう小さなミスの積み重ねって、大きな決断や大きな判断をするときに影響を及ぼすんです。そういう差が、お金持ちと貧乏人の差だったりします。

読者

「お金持ちと貧乏人の差は、思考の整理ができているかどうか」は、深掘りすると面白いですね。

お金持ちが家計簿をつけない理由

栗林

家計簿をつけている人ってそこそこいると思いますが、家計簿をつけている人でお金持ちな人を私は知らないです。あれは、お金があるから家計簿をつけなくていいんじゃなくて、だいたい、毎月何にいくら出費しているか知っているから、いちいちつける必要がないんです。

読者

お金持ちほどお金を大切にしているイメージがあります!

あと、生活リズムが安定しているから、急に今月の食費や光熱費が高騰するとかはないんです。だから、家計簿をつけても意味がないんです。最近は物価が上昇しているんですけど、全体の家計とどれくらい家計に余力があるかも把握しているから、値上げ分をどれくらい吸収できるかも、感覚で理解しています。だから、家計簿をつけなくても全然平気なんですよ。

脳の容量を本当に大事なことに使いましょう

モノに意識を持っていかれる話なんですけど、人間の脳には「認知資源」という概念があるんです。人間は何かを意識したり認知したりするのには、脳の容量というかキャパシティに限りがあるんです。だから、どうでもいいことで脳の認知資源を使われてしまうと、大事なことに脳の認知資源を使えなくなるんです。

読者

自分にとって本当に大事なことに脳の認知資源を使わないとですね!

栗林

お金持ちは、くだらないことや無意味なことに認知資源を持っていかれることを嫌うというか、すごく不快に感じるんですよ。だから、お金持ちは脳の認知資源にいつも余裕があるので、大事な決断で間違えることは少ないし、いつも機嫌がいいんですよ。持てる者はさらに持ち、持たざる者はさらに持たざる、という典型ですよね。

読者

「お金持ちはネガティブな情報に触れない」と聞きますが、認知資源を無意味なことに使わないためなのですね。

モノを減らせば、いろんなことが上手くいく

というわけで、合理的な思考をするのにとにかくモノは邪魔なので、モノは減らしましょう、ってことです。整理整頓という言葉の定義なんですけど、整理とはモノを捨てること、整頓とはモノを所定の場所に戻すこと、と覚えておくと便利です。

で、とにかく整理、つまり捨てることから始めましょう。捨てる基準なんですけど、この1年間で一度も使わなかったものは、これから先も使うことはないですから、捨ててしまって大丈夫です。

読者

1年使わないモノを捨てるのは、もったいない気がします!

栗林

どうして1年かというと、服はシーズンの考えがあるからです。この1年間で一度も着なかった服は、きっとこの先も着ないでしょう。だから1年目安で捨ててしまっていいんですよ。その基準に他のモノも合わせてしまって大丈夫です。

収納場所に困る人って、そもそも収納スペース以上にモノを持ってしまうから、困るんです。

だから、収納の仕方を考えるのではなく、まず先にモノを減らしましょう。

そうすれば、収納の場所に困ることはなくなります。そうやって、スッキリした状態を維持しておくと、脳の認知資源に余裕ができて、いろんなことがうまくいくようになりますよ。今日は以上です。

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