【フリーランス経営哲学講座】#40メンターの見つけ方

読者

「成功するにはメンターが必要」と、よく聞きます。人なので相性の良し悪しがあると思うのですが、見つける時のポイントはありますか?

栗林

メンターって指導者とか助言者みたいなものなんですけど、メンターって半分は自分で見つけるでいいんですけど、あとの半分はメンター側に見つけてもらうもの、という面があるんですよ。というわけで、その両面からお話します。

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メンターの発生条件①「自分が目標に向かおうとしている」

まず自分から見つけるって話なんですけど、メンター募集してま~す、で見つかることは絶対にないです。

読者

twitterのプロフィールとかに書いておくと、怪しい営業メッセージとか送られてきそうですね。

メンターっていうのは、自分がどこかの目標に向かおうとしている、その道すがらに出てくるものなんですよ。

栗林

だからまずは、自分がどこかに向かっている必要があります。たとえていうと、自分が地球上の珍しい場所に旅をするつもりで行こうとするわけです。でも、行こうとすると途中で様々な困難に出会うんですよ。道に迷ったとか食料を落としてしまったとかですね。

で、そういう困難に出会ったときに、解決方法を教えてくれるのがメンターです。ということはね、まずは自分がどこかに向かおうとしていること。そしてその道の途中で困難に遭遇していることが必要です。

発生条件②「道の途中で困難に遭遇していること」

目標に向かっていたとしても、順調にどんどん進んでいたら、メンターが目の前にいてもたぶん気が付かつかずに、スーッって通り過ぎちゃってます。通りすぎちゃったら、出会えないですよね。だから、困難にぶつかって立ち止まっていたり、前へ進めずに同じところをグルグルしてたりします。

栗林

メンターっていうのは、人生のガイド役みたいなものです。旅のガイドというか、登山ガイドというかね。で、ガイドやるぐらいだから、ようは経験者ですよ。旅の目的地というか、同じような目標にまでたどり着いたことがある経験者ですね。

読者

学生時代でいうと、部活のコーチみたいですね。

その経験者が、超えられない困難をどうやって克服するかを、これから超えようとする人に教えるわけです。

メンターと老害の違い「到達したレベルが圧倒的に上」

でもね、これだとただの経験者マウントというか、若い奴に説教する老害みたいですよね。メンターは、そういう経験者マウントや老害と何が違うかというと、到達したレベルが圧倒的に上っていうところです。

経済的にも人間的にも高いレベルというか、人生の幸福をちゃんとわかってるというか、そういう感じです。でね、そういう高いレベルに到達するには、自己理解というか、自分で自分のことを認めることを自己受容って言うんですけど、そういうことができている必要があります。

栗林

で、自己理解とか自己受容とかができている人がね、経験者マウントとるとかありえないんですよ。相手が格下であれ誰であれ、ちゃんと相手を尊重して接することができます。

読者

初心者をバカにするメンターになんて、ついていきたくないですね。

発生条件③「目指す先が人間的にも高いレベル」

で、なんでメンターとはこういう人という話をしたかというとですね、そういうレベルの高いメンターが、わざわざ人生ガイドとして自らの経験をもとにあなたを導いてくれるわけです。ということは、

あなたがこれから目指す先は、メンターと同じように経済だけじゃなくて人間的にも高いレベルでなければならない、ってことですよ。

栗林

何でもいいから3億円稼いで遊んで暮らしたい、って人にメンターは現れないんですよ。何でもいいから3億円稼いで遊んで暮らすことを、悪いと言っているんじゃないんです。それが人生の目標なら、何でもいいから3億円稼ぐ方法を教えてくれる人から学べばいいわけです。

でも、メンターって、何でもいいから3億円稼ぐとか、そういうことは教えてくれないんですよ。メンターって言うのは、経済とか経営だけじゃなくて、人間やこの世の真理みたいなことを含めて教えてくれるわけです。

ということは、メンターに出会うには、あなたが経済とか経営に加えて、人としての幸福を追求したいというか、そういう目標をもっている必要があるんです。

読者

お金だけでなく人生をもっと広い視野で見た目標が必要そうですね。

そういう目標を持っていないと、目の前にメンターが現れても、自分が気が付かないから、自分から声をかけることができないんですよ。自分から声をかけないと、知り合いになれませんからね。これがね、メンターを見つける側の条件なんですよ。

発生条件④「教えを受け取る気持ちがある」

で、もうひとつは、メンター側から見た条件があるんですよ。メンターって、別に教えたがりじゃないんですよ。ビジネスでもないのに教えたがるメンターって、聞いたことがないです。どうして教えたがりではないかというと、自分の教えを受け取る気持ちのある人だけに話したいんですよ。

読者

教える側にどれだけ情熱があっても、受け取る気持ちがなければ受け取れないですよね。

教える側って、相手に聞く気がないと、しゃべるのがむなしくなってきちゃって、黙っちゃうんですよね。だから、教えられる側の人間が、人間的に高いレベルを目指すというか、そういう人だということをメンター側が感じられないと、話す気がなくなっちゃうんです。

というわけで、何も話さなくなっちゃうから、その人がメンターみたいな存在になれる人だってことを、誰も気が付かないんです。

栗林

結局メンターって、肝心なことは普段あまり言わない生き物なんですよ。ポケモンのレアキャラというか、モンハンでいうところの希少種みたいな。ホント、やっかいだなと思うんですけど。

メンターにドン引きされて出会えません

それじゃ、メンター側に気が付いてもらうために、普段からね、僕はビジネスの成功だけじゃなくて人間的な成功も目指してます、なんてことをまわりに言いふらしてたとしたら、恥ずかしくないですか?ちょっと痛いヤツというか。

読者

意識が高すぎで、ちょっと恥ずかしく感じますね。

栗林

中二病とは言わないけど、普通の感覚だったら、そういうことは恥ずかしいから言わないですよね。あと、人間的な高みを目指すみたいなこと恥ずかしげもなく言いふらしてたら、メンター側はドン引きしますから、そういうことをしたら出会えないんですよ。

発生条件⑤「すがすがしさの中に秘めた熱い感じ」

じゃあ、恥ずかしくて言えないからメンターには伝えられないし、メンターの方もめったにそういうことは話さないと。だから、なかなかメンターには出会えないわけですよ。それでは、今までの話を踏まえたうえで、どうしたらメンターに会えるかというとことなんですけどね。

結局、メンター側から見て、コイツ良さそうだな、と思ってもらうしかないわけです。じゃね、メンター側はどんなところを見ているかというと、一言で表現するなら美しさです。

読者

美しさですね。もう少し具体化していただけますか?

栗林

でも、美しさだとよくわかんないからもうちょっとわかりやすく言うと、すがすがしさの中に秘めた熱い感じというのかな。

すがすがしいというのは、不平不満とか文句とか泣き言とか言わない状態です。いちいち文句言っている人って、美しくないです。あと、あるがままをあるがままに見るというか、偏見とか、小さな世界観で偏った価値観とかがない状態です。ウクライナとロシアが良いとか悪いとかじゃなくて、ダイナミックに世界情勢を見ようとする姿勢ですね。

人間的な高みを目指していますか?

それでいて、熱い感じというのは、何事にもエネルギッシュというか、チャレンジ精神旺盛みたいな。こういう人を見てるとね、メンター側から見ると人間的な高みに到達しそうだな、という感じがするんですよ。

栗林

だから、そういう風にふるまってると、なぜかメンターに出会えたりします。あるいは、あなたの身近にいて知っている人が、ある日突然、実はメンターでした、みたいな感じでばばーんと登場します。

読者

メンターに会えるように文句を言わずに、ガンガン挑戦します!

結局ね、今のあなたに必要な物は、全部あなたの手の届く範囲にあるんです。

ただ、それを手に入れる資格がないと、手の届く範囲にあっても、手に入らないようになってるんですね。

今日は以上です。

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