【フリーランス経営哲学講座】#20 料金を値切られたり払ってもらえないときはどうすればいいの?

読者

「フリーランスで仕事が終わったのに、お金がもらえない」って話をよく聞きます。低単価で消耗する話もあるのですが、お金のトラブルはどのように対策すればいいですか?

栗林

フリーランスをしていると、料金を値切られたり踏み倒されたりちゃんと払ってもらえなかったり、仕事料金の回収がうまくいかないことがあります。

こちらは個人事業だから、お金のことでもめて時間を取られても損だし、あきらめて泣き寝入りしてしまうこともあります。こんなときは、どうすればいいのかを考えていきましょう。

「値切られる、踏み倒される」=「バカにされている、ナメられている」

フリーランスというか個人事業主に多い話なんだけど、料金を値切られたり踏み倒されたりっていうのはよく聞きます。

読者

お金を値切られたり、もらえなかったりしたら、全く自由ではないですよね。

これはね、ビジネスの力関係が影響しててお客や大企業側が、こっちがお前を選んでやってるんだぞっていう上から目線の意識があるからなんですよね。

栗林

ようするに、値切られたり踏み倒されるっていうのは、相手からバカにされている、なめられている、ってことなんです。

バカにされたままでは幸せを感じられません

でね、ビジネスも人生もそうなんだけど、

人からなめられたりバカにされたりして幸せになる、ってことは絶対にないです。

幸せっていうのは、他人から大切にされたり尊重されたりするから感じるのであって、バカにされたままで幸せを感じることはありえないです。

栗林

私はね、人は幸せを感じるために生きてると思ってるし、生まれたからには幸せに生きる義務があると思ってます。幸せってのは、権利じゃなくて義務だと思ってるんですよ。

読者

「幸せになってもいい」ではなく「幸せにならないといけない」ですね。

逃げられない人間関係で、バカにされない方法を考えましょう

だからね、人は不幸に生きちゃいけないので、バカにされたりなめられるってのは絶対に避けなきゃいけないと思ってます。

一番いいのは、自分をバカにするような人から逃げることなんだけど、どうしても切れない人間関係とか、仕事上どうしても関係が切れないとかもあって、逃げることができない関係もあります。だからね、こういう場合は逃げることなく、バカにされない方法を考えないといけないんです。

読者

関わらないと生活できない人間関係って、ありますよね。

栗林

で、今回はビジネスでお金を値切られたり踏み倒されたりって話なんで、人間関係のことはおいて、そっちの話に限定しますね。

料金を値切られたり踏み倒されたりしない方法「料金を前払いでもらう」

料金を値切られたり踏み倒されたりを避けるのに一番良い方法は、料金を全額前払いでもらうことです。

栗林

前払いでもらっておけば、お金をもらってから仕事をするから踏み倒されることはないし、値切られたら仕事を受けないだけだから、相手も値切りようがないんですよ。

読者

でも仕事もしていないのに、前払いで払ってくれるお客さんって少なそうです。

前払いにしたらお客が来てくれないんじゃないんですか?って思うでしょ。うん、何の手も打たずに前払いにしたらたしかにその通りでね、後払いより前払いのほうが多少はお客は少ないですよ。でもね、前払いにしてもきちんと手を打てば、後払いよりお客が少ないってことはないですよ。

前払いでお金をもらう方法①「全額返金保証をつける」

栗林

ということはね、前払いであってもお客が減らないような手をきちんと打てばいいわけですよ。たとえばね、前払いでお金はもらうけど、何らの事情で作業が完了しないときはいただいた料金は全額お返しします、って保証をつければいんです。

読者

返金保証があったら、お客さんも安心してくれそうですね。

そういう保証を、保証書として印刷して立派な印鑑とか押して渡すと効果的です。

前払いでお金をもらう方法②「作業実績をありったけ提示する」

栗林

あとはね、作業実績、みなさんだと制作実績になるのかな、それをありったけすべて提示しておくんです。そうするとね、こんなにも多くの人がこの人に前払いで仕事を頼んでうまくいってるんだな、ということがわかります。

読者

「多くの人が仕事を頼んでいるなら、自分も大丈夫」って思いますね。

そういうふうにお客が思えばね、前払いでもお金をきちんと払ってくれるようになります。他には、作業完了までのスケジュールとか段取りとかをわかりやすく明示することですね。

前払いにすると仕事がもらえる理由「自信があふれる」

でね、こういう手間をかけて工夫をいっぱいしてでも、前払いをやるっていうのは本当にメリットが大きいんですよ。だから、絶対にやるべきなんです。

読者

でも先にお金をもらうのって抵抗があります。本当に仕事がもらえるのでしょうか?

栗林

まずね、前払いでないと仕事をうけませんってスタンスにすると、お客から見てすごく強気に思えるでしょ。それでいいんですよ。

お客はね、自信ありそうな人に仕事を頼みたいから、自信があれてる感じでいいんですよ。

で、前払いでお金をもらうと、後払いにしてお金の回収に気をもむ、という仕事がなくなるんですよ。期日までに入金がなかったから催促しなきゃ、という仕事もなくなります。

読者

余計な仕事がなくなると、本当にやりたい仕事に集中できそうです!

前払いにすると値切られるのも無くなります

栗林

あとね、値切る人って、お金を払う直前に値切ってくることが多いんですよ。作業は終わってる段階で値引きを要求されると、こっちは払ってもらえなかったらどうしよう、って不安になるんです。だから、つい値引き要求に応じてしまうんですよ。こうして、売り上げがちょっとずつ削られていくんですね。

値引きじゃなくても、追加であれやってよこれやってよって言われたときに、要求に応じないとお金を払ってもらえないかもって不安になって、つい要求に応じちゃうんです。

こうなると、仕事がまったく楽しくないですよね。

読者

お金はもらえないし、仕事はどんどん増えるし最悪ですね。

それでも、こういうお客の仕事を受けないと売り上げが立たないとか思っちゃうと、仕方なく仕事を引き受けます。ハイ、これで嫌なお客の製造完了、ってとこですね。

「お客の要求の強さ」で差をつけるのは絶対にやめてください

ちなみにね、同じ作業内容なのに、お客の要求の強さに応じて料金に差をつけたりするのはとても良くないですから、絶対にやめてください。商売人っていうのは、料金は必ず公明正大にして、すべてのお客を平等に扱わないといけないです。もちろん、リピーターみたいなお得意様を優遇するのはいんですけど、優遇するなりの理由をちゃんとつけてください。

リピーターさんは、広告宣伝費がかかってないので顧客獲得コストが安いからその分値引きとか、そういう具合ですね。

栗林

でもね、リピーターにしてみれば優遇してほしくて依頼してるわけじゃなく、他を探すのが面倒だから頼んでくるんだよね。だから、リピーターだからって値引きする必要もないです。

読者

値引きを求めていないのに値引きするのは、自分もお客さんもうれしくないですね。

ホラ、ビジネスの原点は物々交換って言ったでしょ。ビジネスはお互いの価値を等価交換するものであって、お客が受け取る価値は作品でしょ。お客にとって顧客獲得コストは何の関係もないんだから、相手が誰であっても、作品の対価としての同一正規料金を受け取ればいいんですよ。

栗林

フリーランスを長く続けていくには、自分の心の健康っていうか、モチベーションってすごく大事です。でね、お金の回収とかで気をもむとすごく元気がなくなるし、制作のエネルギーも上がってこないから、前払いでしっかりとお金をもらってから、仕事にとりかかることをおすすめします。

本日は以上です。

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