【フリーランス経営哲学講座】#17 フリーランスはいくら貯金するべきか?

読者

フリーランスの収入は会社員に比べると不安定な分、貯金も多く必要そうです。でも一生働くって考えると、それほど貯金も必要ない気もします。フリーランスに推奨する貯金額はありますか?

栗林

フリーランスはサラリーマンのように月給ではないので、計画的に貯蓄を増やしていくことが難しいです。また、ボーナスや退職金もないから、老後も含めて貯金に対する考え方はあいまいになりがちです。そこで、フリーランスの貯金はどうするべきかについて話し合っていきましょう。

1000万円以上貯金し、一切手をつけない

先に結論を言いますけど、いつでも自由に使えるお金として4桁万円以上、1000万円以上は必ず目指してください。

栗林

そして、この現金1000万円以上はいっさい手を付けずに、いつでも自由に使えるように、銀行の普通預金に置いておいてください。

読者

1000万円ですね!私もしっかり貯めます。

1000万円は売上が下がった時の精神安定剤

これは何の金かというと、精神安定剤みたいなものです。フリーランスをやっていると、急激に売り上げが下がったりして、その原因がわからないこともあります。原因がわかればすぐに手を打てばいいんだけど、本当にわからないことがあるんですよ。

栗林

でね、「どうして売り上げが下がった原因がわからないか」というと、フリーランスの仕事ってマーケットサイズが小さすぎるからなんですよ。

読者

個人でやるなら、マーケットサイズも自然と小さくなりそうです。

フリーランスは売上が下がった原因が分かりにくい

食品とかアパレルとか、マーケットサイズが大きいものは、経済動向と競合他社を調査することでだいたいわかります。大きい流れというのは、様々な指標を総合してみればだいたいわかるんですけど、マーケットサイズが小さいとそのような指標から判別することができません。

指標の動きと自分のところの売り上げにまったく連動性が見られないんです。

栗林

わかりやすくいうと、常連が集うような喫茶店とか居酒屋だと、世界の経済動向ってあんまり関係ないのって感覚でわかるでしょ。マーケットが小さいと世界の流れの影響は受けないかわりに、何が影響して売り上げが上下したかわかりにくいんです。

でね、売り上げが下がった原因がわからないと、立て直し方法もなかなか見つけにくいんです。

読者

まず売り上げが下がった原因探しからですね。立て直すのに時間がかかりそう。

売り上げが下がった時、不安になる人がフリーランスに向いている

ネットに広告を出してアクセス数やコンバージョン率からきちんと予測が立てられればまだいいんですけど、統計的な解析のできないところから仕事をとってくると、下がった原因がわかりにくいので対策もあいまいになるんです。

こうなるとね、売り上げが下がったときにすごく不安になるというか、売り上げが戻ってくるのをじっと耐えて待つというのは精神的にしんどいんですよ。

耐えている間に、預金がどんどん目減りしていくんですよ。これはね、対策がわからないだけにしんどいです。

読者

対策を考えているうちに預金が減るのは、考えるだけでしんどいです。

栗林

ちなみにね、預金がどんどん目減りしていくことに不安を感じないとしたら、フリーランスはあまり向いてないです。

そういうことに危機感を覚えるから、何とかしようと思って勉強したり行動するので、実力がついてさらに安定するんです。

ただね、不安感や危機感があまりに強すぎると、冷静な判断を欠いてしまって精神的によくないです。だからね、預金は1000万円ぐらい持っておこうね、ということです。

ネット広告で仕事を取ると、精神が安定し仕事が面白くなる

栗林

あとね、売り上げを安定させるためにネット広告から仕事を取る、ということは必ずやっておいてください。ネット広告の良いところは、広告費をいくら投入したらアクセス数がいくつになって、コンバージョン率が何%で受注がいくらとか、明確に数字で計算ができるんです。

そのため、数字のどの部分が悪化したのかをみれば、数字が悪化した原因を特定して、すぐに次の対策が撃てます。これだと、売り上げの乱高下をだいぶ抑えられますので、精神的にとても安定できますし、何をどうすれば売り上げが上がっていくかをダイレクトに実感できますので、仕事の面白さを感じられるんですよ。

読者

マーケットサイズが小さいフリーランスにとって、すぐに次の対策を立てられるのは助かります。

ネット広告は便利だが万能ではない

ただね、ネット広告に依存しすぎると、広告システムが機能しなくなったときに、売り上げがすべて止まるという危険性があります。グーグルに生殺与奪を握らている状態になってしまうんですよ。

栗林

鬼滅でも富岡義勇が言ってたでしょ。他人に生殺与奪を握らせるなって。

読者

名言ですよね。フリーランスを目指している人が勇気をもらえる言葉です。

「ネット広告→人脈」の順番で仕事を取る

だから、ネット広告以外からも仕事を取れるようにすることは大事なんですけど、最初からあれもこれもはできないですよ。

だから、最初はネット広告を使ってわぁーっと全力で突っ走って、現金を積み上げてください。

で、ネット広告によって仕事をとるのが数年でひと段落ついたら、人脈から安定して仕事をもらう路線を開拓していくといいです。

実力もないうちに人脈路線で仕事をとろうとすると、実力がないからいいように足元を見られて安くこき使われますよ。

栗林

ネットですごく売れている人だけど、個人的につながりがあるから仕事を頼めるからラッキーだ、とお客に思われるぐらいに実力をつけておかないと、人脈から仕事をとることはおすすめしないです。

読者

まず安定的にネット広告で仕事を取り、お客にナメられないほどの実力がついたら人脈からも仕事を取るんですね。

だからね、ネット広告の空中戦と人間関係とか紙媒体の広告の地上戦っていつも教えてるんですけど、先に空中戦からやるんですよ。空中戦で実力をつけてから、地上戦をやるんです。

くれぐれも、ビギナーのうちから空中戦と地上戦をバランスよくなんていって、同時並行とかしちゃダメですよ。同時並行する実力なんてそもそもないから。ひとつずつ制覇するんですよ。

フリーランスにとって最大の武器は現金

でね、預金の話なんですけど、1000万円キープできたら、フリーランスは老後に向けて現金をひたすら積み上げておいてください。退職金もなにもないのは当然だし、いつでも自由に使える現金は多ければ多いほうが良くて、土地とか株とかに無理に変える必要はないですよ。住宅ローンなんてもってのほかです。

栗林

住宅が欲しければ、現金一括購入を目指してください。株式投資は、預金のうち20%程度に抑えておいてください。年がら年中フリーで仕事をして固定給の保証がない人間にとっては、株や土地などの資産よりも、現金が最強の武器だって覚えておいてください。

読者

現金を積み上げるために、まずはネット広告からやってみます!

本日は以上です。

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