【フリーランス経営哲学講座】#48お客から値切られないようにするには?

読者

フリーランスをやっていると、値引き要求が大きな悩みです。値引き要求への対応は、どうすればいいですか?

栗林

お客から値引きを要求されたときの対応方法というのは、前に別の所で話しているのかな。うん、話したと思う。というわけで今日は、前回とは違う角度で、値引きを要求されるとはどういうことか?という話をします。

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壺から学べる成功法則「一番大切なことは先に入れる」

まずね、全然違うたとえ話からするんですけど、目の前に大きな壺があったとします。その大きな壺にね、大きくてごつごつした岩をどんどん入れます。で、いっぱいまで入れると、もう入らないよね、となります。これ以上、何も入らないですよね。

読者

いっぱいなので、もう入らないですね。

でもね、そこに小さな小石をもってきて壺に入れようとすると、まだ入るんですよ。で、小石も入らなくなるまでいっぱい入れましたと。これ以上、何も入らないですよね。

でもね、今度は砂を持ってきて、壺の中にサラサラっていれると、すき間に砂が入るんですよ。で、砂も壺の上のところまで目いっぱい入れましたと。これ以上、何も入らないですよね。

でもね、そこに水をもってきて壺の中に入れようとすると、水が砂にしみって入っていくんですよ。けっこう、いろんなものが入っていきますよね。

栗林

この話をするとね、日本人はわりと「限界と思ってもまだまだいけるよね」というたとえ話だろうって思うみたいです。でも、このたとえ話で伝えたいのは、限界と思ってもまだまだとか、そういうことじゃないんです。

このたとえ話で伝えたいのは、一番大切なことは先に入れておかないと、後から入れられないよ、ということなんです。先に小石とか水とかを壺に入れてしまうと、大きな岩とかは絶対に入らないんですよ。先に小さいものを入れてしまうと、後から大きいものって入らないんです。

逆に先に大きいものを入れておいても、小さなものってあとからいくらでも入るんです。砂や水なんてあとからいくらでも入ったでしょ。だから、大きいものは先に入れておかないとダメなんです。

自分の中心軸があると、自然と答えが出ます

栗林

でね、ビジネスの質問っていろいろあって、大きな原則の質問から細かいテクニックの質問まで、いろいろです。

よく「メールの書き方がわからない」っていう質問もあるんですけど、これは細かいテクニックの質問ですよね。ライティング技術とか、「どうやったら文章を書けるようになりますか」っていう質問も、細かい質問に入ります。

で、細かい質問ばかりいつまでもずっと続いちゃう人がいるんですけど、これはさっきの壺の話のように、壺の中に砂とか水とかを先に入れてしまったので、大きな岩がはいっていかないんですよ。

自分の真ん中に、軸となる大きな岩が入っていると、その中心軸から外れたことはあまりやらないようになるので、いちいち細かいことで迷わなくなるんですよ。

というわけで、お客から値切られないようにとか、値切られたらどうするのかということを疑問に思ったとき、自分の真ん中に入っている大きな岩というか、中心の軸から考えれば、答えを出すのは難しくないんです。

読者

「どんな中心の軸があるか?」が大切そうですね。

値切られない中心軸「世の中はどうやって価格が決まっているのか」

その、中心の軸を持っていると、細かいテクニックの話を聞いたり教えてもらったりしたときに、すごく役に立つというか、自信を持って使えるんです。

今回の、値切られないようにするにはという話で、中心に入れておくべき大きな岩とは何かといえば、この世の中はどうやって価格が決まっているのか、という仕組みのことです。

この仕組みが、自分の中心にちゃんと入っていれば、対応方法はすぐにわかるんですよ。

栗林

ここで大事なのは「中心」ということです。さっき言いましたよね、大きな岩みたいなものは、先に入れておかないといけなくて、あとからは入らないんですよ。

だから、私がいくら世の中の価格の仕組みを教えても、壺の中に砂とか小石がいっぱい入っていると、ちっとも中心に入らないんですよ。

価格の仕組み「商品を売りたい人と買いたい人の数」

ということは、砂とか小石を先に壺から出しておいて欲しいんです。それから、大きな岩を入れるんです。

読者

大きな岩を入れるために、砂や小石を出す必要があるんですね。砂や小石はたとえば何ですか?

ここでいう小石とか砂は何かって言うと、3ヶ月で100万円とかそういうやつです。そういうのは、真っ先に壺から外に出しておいてくださいね。世の中で価格がどうやって決まるかという話なんですけど、単純に商品を売りたい人の数と、買いたい人の数で決まります。

栗林

1本100円で水を売ろうとしたら、買いたい人が多いので120円でも買いますって人が出てくると、120円でも売れるから120円で売ろうかなってなります。

反対に、100円で売っても欲しい人が全然いなくて、買いたい人はそんなに多くなくて、水は余ってるから100円出してまで買わなくていいよね、ってなります。すると売る人は、仕方がないから80円でなら売れるかなって思って、80円で売るわけです。

スキー場とか観光地の飲み物の値段が高いのは、他に安く売っているお店がないので、そこで買うしかないから高くても売れるから高いわけです。

値引き要求されない方法①「他で買えないものを売る」

この話は、ほとんどの人が知っていて、理解できていると思います。で、この話が理解できていたら、値切られたときにどうするかはすぐにわかるはずなんです。でも現実には、わからないって人のほうが多いんです。

読者

すぐに答えられる人は少なそうですね。

これはさっきいったように、この話が壺の中心に入っていないからです。だから、わからないのです。

値引きを要求してきたお客は、他でも安いところがあるので他に頼んでもいいけど、ここが安くしてくれるんだったらここでもいいかな、という状態ということです。つまり、売る人が多いので買う側が他を選べる状態にあるってことですね。

高級時計のロレックスだと、今は世界的に数が少なくて売っているところがとても少ないです。だから、新品よりも中古のほうが高くなっちゃって、値引き要求どころの騒ぎじゃないです。

栗林

ということはね、自分がお客から値引きを要求されたら、競争が激しい状態だから、あまり有利な世界にはいないよってことです。

そのうえでね、値引き要求されないようにするには、他では買えないようなものを売ればいいわけです。

値引き要求されない方法②「他にはないサービスを追加する」

他に選択肢があるから値引き要求されるんであって、スキー場の自動販売機みたいに他に選択肢がなければ高くても売れるので、値引き要求は絶対にされませんよ。他で買えないようなものっていったら、お客は困っているのに他は提供してないものです。

読者

他が提供していないものって、難しそうです。具体例はありますか?

栗林

例えば、ランディングページの世界だったら、お客は売りたい商品を売るためにあれこれ試行錯誤しますよね。広告出したり、キャッチコピーや商品名を変えてみたり、価格変更とか期間限定とかいろいろやります。

そういうのをね、今まで月額保守サービスみたいにやってたんですけど、変更することもないのに毎月お金を払うのってイヤですよね。だったら、変更があるときだけ1000円から(分量によって見積もり)引き受けます、しかも期間無期限というサービスをつけるとかね。

そうやってお客の困りごとに注目しながら、他にはないサービスを追加していくと値引き要求されなくなりますよ。もう1回、壺と大きな岩の話に戻るんですけど、基礎教育って、まさにこの大きな岩に相当するんです。

自由経済の基礎を中心に据えましょう

基礎教育の内容そのものは、ビジネスには関係ないように思えるんですよ。自由経済ではモノの値段はオークションみたいな感じで決まるんだよって知ってたところで、どうやってお金を稼いだらいいかわからないわけです。

でも、この基礎を知らないと、インフレやデフレの話もわからないし、結局ビジネスができないんです。この基礎が自分の中心にあれば、今なんで物価が上昇しているかすぐわかるんです。だから、基礎的なことを自分の中心に据えましょうってことです。今日は以上です。

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