【フリーランス経営哲学講座】#12 フリーランスの目指すべき年収について

読者

有名な経営者は年収何億円も稼いでいるのですが、私には全く想像ができません。フリーランスになるなら会社員以上の年収は欲しいです。年収の目標を立てる時のヒントをいただけますか?

栗林

フリーランスは大企業を作ることを目指していないので、どのような状態をゴールとして目指せばよいのか分からない人は多いです。年収はいくらぐらいを目指すべきか。何日ぐらい仕事をしたらよいのか。どんなライフスタイルを目指したらよいのか。全部まとめてお話ししましょう。

年収3000万円ではなく1200万円を目指しましょう

栗林

フリーランスが目指すべき年収は、今は1200万円ぐらいでいいかな、と思います。

読者

一般的なサラリーマンより高いですが、億万長者とはいえない金額ですね。なんで1200万円なんですか?

というのは、10年以上前は年収3000万円を目指しましょう、って言ってましたけど、今は大幅に下方修正ですね。

どうしてこんな大幅に下方修正したかというと、スマホのおかげでみんな豊かになってしまったので、

3000万円も1200万円も暮らしぶりに大きな差がなくなってしまったんです。

読者

3000万円と1200万円って2倍以上も差がありますよね?なのに暮らしぶりに大きな差がないって不思議。

現代は無料で楽しめる時代です

昔はスマホがなくてネット情報も貧弱でしたから、ある程度お金を稼がないと、レベルの高い人間とお付き合いして質の良い情報を手に入れることが難しかったんです。

豊かな人はさらに豊かになって、貧しい人はさらに貧しく、みたいなループになってたんですけど、今の日本はそのループはあまり感じなくなりました。

栗林

これはスマホのおかげが大きいです。

誰でも良質な情報を低価格で手に入れられるようになりました。コンテンツとかゲームも無料で楽しめるし、サブスクで課金があってもすごく安いですから。良い文章を書けるようになるには映画をいっぱいみるといいですよってお話したんですけど、映画だって定額で見放題だから、誰でもチャンスあるんですよ。

読者

AmazonプライムやNETFLIXに入っていれば、映画見放題ですよね。YouTubeなら無料で何時間でも楽しめます!

外食産業もすごく進歩したし、家具とか住まいの環境だってニトリとかイケアとか無印とかね、安いのにすごく良くなったんですよ。

お金を稼ぐ理由を失った人が多いです

だから、そんなすごい大金を手に入れなくても、豊かさを感じられる時代になりました。

栗林

今はアルバイトの確保にすごく苦労する時代なんだけど、あれって若い人がアルバイトをする時間が減ったのも大きいんですよ。

読者

お金を使わなければ稼ぐ理由もないですもんね。

若い人ってそんなにお金を持ってないんだけど、豊さに満足して生きてるから、がつがつ働かなくなっちゃった。それぐらい、みんなが豊かさを感じられる時代になったから、ものすごい大金を稼ぐ理由がなくなっちゃったんだよね。

お金持ちを襲う日本政府の税金

あとね、お金持ちに対する税金なんだけど、昔の小泉総理大臣の時に税率がぐっと下がってお金持ちは有利になったんだよね。これでお金を稼ぐ能力のある人はガツガツ稼ぐようになったんだけど、それからまたお金持ちに対する税率がジワジワ上がってきて、稼ぐ意欲が下がってきちゃったんだよね。

栗林

今は年収3000万円だと半分以上は税金で持ってかれて、控除や手当もどんどん縮小されてきたから、感覚的には手取りは40%ぐらいです。

読者

頑張って稼いでも半分以上、税金で持っていかれちゃうんですね。

そうすると、年収1200万円の人の手取り金額と数百万円しか違わなくて、暮らしぶりってあんまり変わらなくて、感じる豊かさもあんまり変わらないんですよ。

フリーランスは年収3000万円を目指す必要はないです

それなのに、年収3000万円と年収1200万円の労力とか技術の違いって、ものすごく大きいんですよ。だからね、そんな大変な思いまでして3000万円を目指す必要がないというか、お金だけで頑張る理由が見当たらないんです。

栗林

企業経営なら店舗数とか事業規模とか株式上場が目標になるんですけど、フリーランスには関係ないからね。

読者

自由な時間がない年収3000万円より、時間がある年収1200万円の方がいいです!

週休3日で人生を存分に満喫してください

というわけで、フリーランスは年収を爆上げする必要はないです。秒で億稼ぐとか、そういうのはいいです。そのかわり、週休3日を目指してほしいんです。

週休3日で年収1200万円が目標ですね。

どうして週休3日かというと、今は誰でもよい情報を手に入れたり、素晴らしい体験とかを味わえるようになったんです。世界中が豊かになってるからね。

栗林

だから、死ぬまでの時間を労働ばかりに使わないで、たくさん知って学んで体験して、人生を存分に満喫して死んでいってほしいんです。

すべての人間は絶対に死ぬんだから、人生を満喫しないと損ですよ

もちろん労働や仕事から学ぶこともあるんだけど、それってその他大勢の人みんなやってるんですよ。せっかくフリーランスになったんだから、ん?、これからなるのか、どっちでもいいけど、フリーランスらしく、自由にいろんなことから学びましょうよ。

読者

私も自由に好きなことをしたくてフリーランスを目指しています!

昔は時間があっても、大金がないと学んだり体験したりが難しかったんですよ。ハワイ旅行1回300万円とか、そういう時代だったんです。でも今はすごく安くなったでしょ。

そんな大金なくても、そこそこのお金と時間があればいっぱい体験できるから、労働以外から学びましょうよ。

栗林

フリーランスで年収1億円の勉強をしてもいいんだけど、年収1億円にたどり着く前に、そこそこの安定した収入と自由な時間を手に入れるほうが早いよ。

綿あめ爆発事件は、もう起こせません

組織を作って企業経営なら年収1億円を目指してもいいけど、フリーランスは組織を持たないから、それで安定した年収1億円ってけっこう怪しいよ。昔は日本人のほとんどがネット音痴という時代もあったから、そのときは個人でも瞬間爆発できたの。

読者

そんな時代もあったんですね。瞬間爆発って具体的に何をしたんですか?

例えばね、綿あめを作る機械をレンタルします、お祭りやイベントにぜひ、みたいなのがあって、そんなんでボロ儲けだったの。だけど、今そういうのは残ってないから。

だから、そこそこの安定収入と自由時間を早く手に入れて、いろんなことを学んで体験すると、また違う世界が見えてきて、新しい人生が見えてくるよ。

週休3日で違う世界をたくさん楽しもう

栗林

あと、一つの商売ってそんなに長く持たない時代だから、どうせ変わっていかなきゃいけないの。そのときにね、違う世界をたくさん知って学んで体験してると、すぐに新しいことを始められるよ。

読者

休みなしで働いて税金をたくさん取られるより、「違う世界を学べる自由な時間」が十分にあった方が良い気がします!

同じ刀ばっかりずっと研いでると、刀を研ぐ腕前は上達するけど、鉄砲の時代になったら応用が利かなくなるんだよ。

年収1200万円というのは、月収100万円だよね。税金払うことを考えても、これぐらいの収入があると、そこそこいい暮らしができて貯金もできます。これで週休3日だったら、人生存分に楽しめるよ。

栗林

1億円を目指すより、こういうのを目指したほうが良い時代ですね。

本日は以上です。

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