【フリーランス経営哲学講座】#15 フリーランスの社会保険について

読者

そろそろフリーランスになろうと思うのですが、社会保険はどうしたらいいですか?任意継続もあるって聞いて、一番コスパの良い方法を知りたいです!

栗林

フリーランスとしてやっていくときに、社会保険に関する知識がそもそもないことが多いです。そこで、フリーランスとしてやっていくときに、年金を中心に社会保険をどうするべきか考えておきたいですね。

年金を払わない経営者が多すぎます

栗林

仕事柄、いろんな経営者やフリーランスとお話をするんですけど、年を取った経営者やフリーランスで落ち目の状態の人の生活をどうするかって話になったときに年金はどうなってますかって聞くんですけど、まったく加入してないので何ももらえないってことがよくあるんですよ。

読者

会社員だと入るのが当たり前ですが、経営者だったら「入るor入らない」は自由なんですかね。

株式会社にしてるんだから厚生年金かけてあるでしょって聞くんですけど、かけてない、国民年金も払ってない、という答えが返ってきて、あぜんとすることがよくあります。

年金は将来の自分にお金を渡しているんです

フリーランスをやっている人で、どうせ将来年金なんてもらえないよ、みたいなことを言って年金を払わない人がいるんですけど、そういう人に限って、さっき話した年取って落ち目のフリーランスみたいな状態になって、老後に年金がなくて困ったりするんですよ。

読者

払うべきものを払わないと、仕事でも信用されなさそうですね。

フリーランスやっていると、年金を払いたくない気持ちはわかりますよ。毎日お金のやり取りをぶんぶんやっていて、今月の利益は先月より増えたとか減ったとかということばかりを意識している時に、何十年先のための年金なんて払ってられるか、そんなことより目先の仕事仕事、って考えちゃうんですよ。

保証がないフリーランスにとって年金はすごくありがたいです

栗林

でもね、もし何もしなくても毎月数万円の収入があったら、精神的にものすごくラクだと思いませんか?

フリーランスをやってると、この感覚ってわかると思うんですよ。月に数万円じゃぜんぜん生活できないけれども、

来月の売り上げに絶対の保証がないフリーランスにとって、毎月数万円が保証されてるって、すごくありがたいというか、助かるって気持ちになるのわかりますよね。

読者

もし売り上げが下がっても毎月数万円でも入ってくると、とても助かりますね

そんなふうな、助かるとかありがたいとかがわかるんだったら、老後に毎月数万円がもらえるようになる年金のために、今から多少の支払いはしておいたほうがいいですよ。

年金があれば人生の幸福度が上がりますよ

栗林

フリーランスをやっていれば、年を取って落ち目になっても、昔の技術や遺産で毎月十数万円ぐらいならなんとかなるんですよ。

それっぽっちじゃ暮らせないって思うんでしょうけど、そこに数万円でも十万円でも年金があったら、ゆとりが全然違いますよ。

読者

十万円あったら家も借りられますしご飯も食べられますよね。

年金はなくならないので安心して払ってください

栗林

よくね、年金がなくなるとかどうせもらえないとからといって払わない人がいるんですけど、たぶん年金はあと100年は続きますよ。それは新貨幣理論から言えるんです。

読者

新貨幣理論…難しそうな言葉が出てきましたね。どういう意味ですか?

新貨幣理論のことをMMTって言うんですけど、今の日本はお札を刷りまくってるから、理論上はハイパーインフレが起きてもおかしくないんですけど、なぜかインフレにならないんですよ。

その理由を説明するのがMMTという新貨幣理論なんですけど、それを説明すると大変なのではしょりますと、ようはね、

お札をじゃんじゃん印刷して生活に必要な物資を購入するお金を国民に配っても、経済は破綻しないということです。

日本政府は年金をやめられません

国民一人につき10万円配っても経済はビクともしなかったでしょ。で、経済が破綻しないなら、お札を印刷して年金という形で配れますから、年金をやめる必要がないんです。生活保護みたいにやみくもにお金を配ると、まじめに働いてきた人が怒ります。

だからね、年金を払った人が将来もらえるというシステムだと国民が納得しやすいから、年金はやめないというか、国民がやめさせないですよ。だからね、年金は当分続きますよ。

栗林

というわけで、私は国の回しもんじゃないですけど、自分のために年金は加入しておいたほうがいいですよ。

読者

特別定額給付金の10万円、すごく助かりました!あれくらいの金額が毎月もらえるなら年金は払っておいた方がいいですね。

フリーランスは株式会社を作って厚生年金に入ってください

年金には個人が加入する国民年金と、会社組織で加入する厚生年金があります。でね、厚生年金のほうが圧倒的にいいんですけど、フリーランスが厚生年金に加入するには、自分で株式会社を作らないといけないです。

栗林

で、株式会社をどんなタイミングで作っていくかは前回お話したのでそちらを聞いてもらえばいいんですけど、自分が厚生年金に加入するためにも、いつかは株式会社にしてくださいね。そのほうが、将来すごく安心ですからね。

ちなみにね、国民年金って毎月16540円だっけかな。で、厚生年金は給与に応じて変わってくるんだけど、もっとも安い厚生年金の支払いって毎月16000円ぐらいなんですよ。つまり国民年金と厚生年金の最も安い支払い額ってほぼ同じなんですけど、もらえる金額は厚生年金のほうがとても高いです。

読者

じゃあ厚生年金に入った方がいいですね。その為にも株式会社を作れるようにがんばります!

国民年金も厚生年金もほぼ同じ金額払ってるのに、もらえる金額はなぜか厚生年金のほうがすごく多いという、変なシステムなんですよ。もちろん厚生年金はたくさん払えばもらえる金額も多くなりますから、自分の会社の経営状態とか税金とかを考えながら、厚生年金を適切にコントロールしていくといいですよ。

フリーランスやるなら株式会社一択です

栗林

あと、株式会社にすると、医療保険が国民健康保険じゃなくて会社の健康保険になります。この健康保険の保険料も、株式会社にしておけば経営状態に応じていろいろコントロールできて、国民健康保険より安く抑えることができます。

だからね、フリーランスも最終的には株式会社にできるほど成長させていったほうがいいんですよ。

楽しく生きるコツ「死ぬ1秒前まで仕事をする」

あとね、フリーランスは老後に備えていくら預金をもったほうがいいかなんてのは別の機会に詳しくお話しようと思うんですけど、今お話しできるのは、引退とか考えるんじゃなくて死ぬ1秒前まで仕事をしていよう、ってことです。

フリーランスなんだから、病気しないように体がくたばらないように自分で気を使いながら、しっかりと体をメンテナンスしながら生きてかなきゃいけないんです。

読者

手当のある会社員と違って、倒れて仕事ができないとお給料もらえないですよね。

栗林

老人ホームとか介護施設とかに入ってる場合じゃないんです。そんなところに入らなくてもいいように、70歳でも80歳でもじゃんじゃんばりばり仕事するぞ、って心意気があれば大丈夫です。今はネットが発達したから、頭脳があって指が動けばお金は稼げるからね。

何があっても人生の最後までやるぞ、って思っていれば、不安とかを考えている暇がなくなって、最後まで楽しく生きられますよ。

本日は以上です。

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